火が織りなす天然の美しさ、備前焼

画像出典:http://www.dai-kura.com/

 

特徴

備前焼は、釉薬を使わず、絵付けもしない焼き物です。

しかし、焼きあがった作品にはさまざまな色や模様がついています。これは、長時間焼き締めている間に、粘土に含まれる金属成分が変化したり、窯の中の温度や松割木の灰、窯入れの際に入れた藁などが、作品と重なりあって現れるのです。

主には以下の5つの焼き色が代表的なものになります。

1.緋襷(ひだすき)

作品がくっつくのを防ぐため、ワラを間にはさんだり巻いたりして焼いた時に、ワラの成分と粘土の鉄分が科学反応をおこし、緋色の線が現れたものです。

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 2.桟切

黒色から灰青色などの色の変化が模様になっているものです。

燃料が燃え尽きてできた灰に作品の一部が覆われ、空気の流通が悪く還元焼成(いぶし焼き)になった部分に色の変化が現れます。炎があたる部分は、赤褐色、灰で覆われた部分は黒く、その境目は灰青色になるのが一般的です。

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3.胡麻

茶色い部分は胡麻と呼ばれ、窯の燃料である松の薪の灰が溶けて出来る模様です。

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4.青備前

青灰色に黒く発色した緋襷景色が美しい焼け上がりです。

濡らすと色合いがくっきりと出てとても綺麗になります。

画像出典:http://www.bizen.biz/product/17080.shtml

5.牡丹餅(ぼたもち)

備前焼の牡丹餅(ぼたもち)と呼ばれる模様です。
作品同士を積み重ねて窯詰めをし、焼けムラが模様として抜けでたものです。
お皿などの上に別の物を乗せて焼いた痕跡が、灰が掛からずに赤く発色します。

画像出典:https://www.creema.jp/creator/1392578/item/sold

 

備前市を訪ねる

電車の場合
  • JR山陽新幹線・山陽本線岡山駅または相生駅 → JR赤穂線伊部駅下車
車の場合
  • 山陽自動車道和気ICから約10分

 

お問い合わせ

 

博物館など

備前焼伝統産業会館
  • 開館時間:9時30分〜17時30分
  • 休業日:火曜(祝日の場合翌日)、年末年始
  • 電話:0869-64-1001
備前市立備前焼ミュージアム
  • 開館時間:9時〜17時
  • 休業日:月曜(祝日の場合翌日)、年末年始
  • 電話:0869-64-1400
FAN美術館
  • 開館時間:9時30分〜17時(入館:〜16時)
  • 休業日:火曜
  • 電話:0869-67-0638
天津神社
  • 狛犬、屋根瓦、参道の陶板などの全てが備前焼になっている
  • 電話:0869-64-2738

 

行事

備前焼まつり
  • 時期:10月第3土曜・日曜
  • 場所:備前焼伝統産業会館周辺、伊部駅前

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