モダンで素朴な味わい、益子焼

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特徴

益子焼は栃木県芳賀郡益子町周辺を産地とする、江戸末期から作られ始めた陶器です。「東京に近いこと」、「優れた陶土があること」という2つの要素に恵まれ発展を遂げてきました。創始者は大塚啓三郎氏。当時から作られてきたのは水瓶や鉢、土瓶など毎日の暮らしに欠かせない道具です。現代でもそれは変わりません。

近年、益子焼に人気が出てきた理由

都会に人口・文化が集中する時代を経て、現代では地方回帰の流れが強くなっています。そのため若い陶芸家たちも地方回帰の流れを受け増えつつあり、新しい作風の益子焼も、暮らしに溶け込むモダンな益子焼も増えてきています。

そこで近年注目を集める、若手陶芸家たちのモダンな益子焼や、益子焼を取り入れた「夏おすすめのテーブルコーディネート」をご紹介いたします。

 

近年注目を集める窯元・作家たち

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よしざわ窯

暮らしに溶けこむような、やわらかい雰囲気の器が手頃な価格で入手できるのが「よしざわ窯」です。作り手であるメンバーは3分の2が女性。使い勝手がよく、毎日の暮らしをかわいらしく彩ってくれるような器が背伸びしない価格で購入できます。

 

 

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伊藤剛俊

益子焼作家の中でもひときわ異彩を放つ新進作家・伊藤剛俊さん。ぽってりと愛らしい雰囲気の益子焼が多い中、伊藤剛俊さんの作品はどれも繊細さが際立つスタイリッシュな仕上がり。薄手の磁器に掻き落としと呼ばれる技法で、幾何学模様を浮かび上がらせた作品が特に有名です。洗練された雰囲気とどこか神秘的な印象とが同居する器です。

 

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中村かりん

女性らしい細やかな技法とやわらかいデザインが特徴の益子焼作家です。中村かりんさんの作品で特徴的なのが「釉薬の色彩美」。この穏やかな色味にひとめ惚れしてしまう女性も多いのではないでしょうか。女性らしい穏やかな色味とデザインが、食卓にほっと安らぐような優しい温もりを加えてくれます。

 

夏らしさを演出するアイテム

益子焼のカップで、爽やかなハーブコーディアルを

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爽やかで香りが楽しめるハーブコーディアルは、土の温もりが感じられる益子焼との相性もぴったり。ハーブコーディアルを水か炭酸水で割り、氷とミントを浮かべれば初夏の緑を思わせるような清々しい飲み物に。ナチュラルな雰囲気で「夏らしさ」を演出してくれます。

 

益子焼のプレートで夏野菜たっぷりのカレーを楽しむ

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ワンプレートランチが簡単に作れて、便利な益子焼プレート。幅が広いので夏野菜がたっぷり入ったカレーのにもぴったりです。カレーをそのまま盛りつけてもいいですが、少しこだわるならカレーだけ別皿にして、プレートにはご飯と夏野菜だけを盛りつけるのがおすすめ。ビタミンカラーがまぶしい夏野菜のカレーになります。

コーディネート例

「青」で統一した、涼やかな夏のテーブルコーディネート

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青の釉薬で色付けした益子焼なら、そのまま並べるだけで夏らしく涼しいテーブルコーディネートに。和食なら焼き魚の下に大きめの笹の葉を敷いたり、洋食なら料理の上にミントをのせたりして「緑」を意識して添えると、さらに涼やかな印象になります。

麻や竹素材のアイテムと益子焼を組み合わせる

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夏の食卓を風流に演出してくれるのが麻や竹素材のアイテム。素朴でシンプルな素材は、温もりのある益子焼ともよく合います。麻や竹素材のランチョンマットやコースターと組み合わせてみたり、竹の器にそうめん、つゆ入れに益子焼を使ってみたりして組み合わせを楽しみましょう。

■参考サイト

 

最後に

ぽってりとしたフォルムの温かみのある益子焼は温かい食べもの・飲みものにも合いますが、夏の冷たい食べものや飲み物、元気が出るスタミナ料理にもよく似合います。特に最近の若手作家たちによるモダンな益子焼は、涼やかでスタイリッシュな作品も多く、夏のテーブルコーディネートにも大活躍。ぜひお気に入りの一品を見つけてみてください。

 

益子市を訪ねる

電車の場合

  • JR東北本線小山駅 → 水戸線下館駅 → 真岡鐵道益子駅下車

車の場合

  • 北関東自動車道桜川筑西ICから約10分

 

お問い合わせ

 

博物館など

益子陶芸美術館/陶芸メッセ・益子
  • 開館時間:
    • 2月〜10月:9時30分〜17時
    • 11月〜1月:9時30分〜16時(〜15時30分)
  • 休館日:月曜(祝日の場合翌日)、年末年始、展示替え
  • 電話:0285-72-7555
濱田庄司記念 益子参考館
  • 開館時間:9時30分〜17時(入管は〜16時30分)
  • 休館日:月曜(祝日の場合翌日)、年末年始、展示替え、臨時
  • 電話:0285-72-5300
益子焼窯元共販センター
  • 開館時間:10時〜17時
  • 年中無休
  • 陶芸体験も可能
  • 電話:0285-72-4444

 

行事

陶器市

毎年60万人以上が集まる、ビックイベント。うつわ好きは必ずといっていいほど行っていますね。

  • 日時:
    • 春:4月下旬〜5月上旬
    • 秋:11月上旬
  • 場所:益子市全体

 



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