茶陶の世界に革命を起こした、美濃焼

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特徴

茶道をたしなんでいる人ならば、美濃焼を知らない人はいない、というほど、茶陶としては有名な美濃焼です。桃山時代に、それまでの釉薬をかけない焼締のものが主流であったものが一変し、日本の焼き物では初めて色と形のデフォルメの要素を加えられた大胆な茶陶。この美濃桃山陶は、江戸時代に入ると廃れていきますが、のちの人間国宝・荒川豊蔵らの手によって再現されています。

美濃焼は種類や作風が豊富で一言で語るのは難しい陶器ですが、伝統工芸品に指定されているものは15種類もあり、そのうちの代表的な4つの陶器が以下のものです。

1.織部

大名茶人・古田織部により創始され、「織部好み」と呼ばれる奇抜なスタイルを確立。緑色の釉薬を主にした使い方に特徴があり、全体に銅緑釉をかけた「総織部」、土肌に鉄釉で絵文様を施す「青織部」、瀬戸黒と同じ方法で黒く発色させる「織部黒」、「鳴海織部」「黒織部」「志野織部」など様々な種類があります。この「織部好み」は現代の作家たちにも大きな影響を与えています。

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2.黄瀬戸

灰釉の一種である黄褐色が使われており、作品によってはパステルカラーのような黄色からきつね色に近いおだやかな黄色まであり、様々な作品が楽しめます。緑色の斑の胆ばんと緑の線ぼりで描かれる文様なアクセントになっています。

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3.志野

長石釉をたっぷりとかけることによって、練乳のような柔らかい白を表現しています。たまに薄紅の火色が現れることもありますが、それは素地から自然と滲み出たものです。

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4.瀬戸黒

瀬戸黒は灼熱の窯の中で溶けていた鉄釉が、外気によって急激に冷やされると漆黒の色に発色するという現象を元に作成されています。

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博物館など

多治見市美濃焼ミュージアム
  • 開館時間:9時〜17時
  • 休館日:月曜日(祝日の場合翌日)、年末年始
  • 電話:0572-23-1191
土岐市美濃焼伝統産業会館
  • 開館時間:9時〜16時30分
  • 休館日:月曜(祝日の場合は火・水曜日)、年末年始
  • 電話:0572-55-5527

 

行事

多治見陶器まつり

4月第2土曜・日曜に、多治見市の本町オリベストリート沿いで行われる陶器市。

 

土岐美濃焼まつり

5月3〜5日に、商社や窯元による約250のテントが並び、美濃焼関連の祭りで最大の規模を誇る。場所は織部ヒルズ(土岐美濃焼卸商業団地)

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